スピリチュアル業界でとても良く見られる光景

占い師ユミ「あなたの前世はお釈迦様のお弟子さんで、悟りにとても近い所にありました。今世であなたは悟りを完成させ、周りの全ての人に愛を与える存在になります」


お客様「そうなんですね!愛ある存在に慣れるように頑張ります!」


占い師ユミ「頑張ってくださいね!ありがとうございました」


お客様「ありがとうございました〜」





お客が帰った後





Dr.E博士「ちょっとちょっと」


占い師ユミ「はい?」


Dr.E博士「キミさあ、このあいだ、物事に意味は無い。全て自分で作っているだけだって、ワシ言ったよね。」


占い師ユミ「はい、その都度はありがとうございます。とても納得しました!」


Dr.E博士「いやいや、でも今キミさ、お客さんに存在しない意味を与えまくってたよね」


占い師ユミ「えっ?私は前世が見えるのでそれをお伝えしただけですよ。意味なんて言ってないですけど・・・・」


Dr.E博士「・・・・・キミさ、意味ってなんだかわかってる?」


占い師ユミ「えっと・・・物事はただ起こっているだけで、それをジャッジする事が意味なんですよね」


Dr.E博士「そうそう、言葉上はそうなんだけど、実際に自分の生活の中で、これが起こっている事、これがジャッジしている事、って精査してる?」


占い師ユミ「そう言われるとどうかな・・・えへへ。」


Dr.E博士「たぶんなんじゃが、嫌なことがあった時にそれを思い出して対処療法的に使ってるだけじゃないかね?」


占い師ユミ「うーん、さすが博士!お見通しですね!そう言われればそうですね!」


Dr.E博士「まあ、別に良いんじゃが、自分が外の世界に対していつどのようにして、何を目的として、どういうタイミングでやっているのかを精査しないと何もわからんよ。」


Dr.E博士「このままじゃただ単に嫌なことがあったらこの呪文を唱えればとりあえず安心が得られる!みたいな風になるだけじゃよ」


占い師ユミ「そ、そうですよね。理屈ではわかっているんですけど・・・」


Dr.E博士「悟りとかそいうのは、物事を俯瞰して、物事の、そして自分の仕組みを知るっていう事でもあるんじゃよ」


Dr.E博士「それをやっていれば必ず、意味とは何か?存在とはなにか?という事に行き着くんじゃよ。それを自分で自分を観察しながら精査し、再度検証していくことになるんじゃよ」


占い師ユミ「そ、そうなんですか・・・私そういう難しい理屈ってわからなくて・・・なんていうか理屈ではダメだって言うじゃないですか」


Dr.E博士「いやいや、誰も自己観察をしてそれを文章にして理屈で考えなさいなんて言ってないじゃろ」


Dr.E博士「自転車に乗るためのコツを書いてそれを読むのと、自転車に乗るためのコツを自分でやってみて自分で掴むのは違うじゃろ。理屈なんて一切いらないんじゃよ。でもそれを言うためには言葉にしないといけなくて、今ワシはそれを言うために理屈を言ったワケじゃが、それがなんとなく言葉的に難しいからそれは理屈だって言っただけじゃないのかね?」


Dr.E博士「この社会で生きていれば、社会や文化が作った理屈を頭に入れられて、自分に実際に起こっている事は何なんだろうっていうのがわからなくなってしまうんじゃ


Dr.E博士「そういう理屈は捨てて、もう一度生活を、そして自分を全て再検証してみるっていう事じゃよ。」


占い師ユミ「そうなんですね!わかりました!再検証して愛ある存在になります!頑張ります!」


Dr.E博士「・・・・・・・・・」