ワンネス体験

ワンネス体験という言葉があるようですが、
当たり前ですがワンネスを体験する事は普通に考えれば無理です。
人間は、人間以外が存在(自分で分離させているのですが)するから人間を体験できるわけで、
ワンネス以外が無ければワンネスを体験する事はできませんよね。
ワンネスと自分という構造は既に全くワンネスではありませんよね。
つまりワンネス(と思われる何か)と一体になった(気になった)自分がいるだけ、
ということです。

伝え聞く所によると至福感などもあるようですが、至福感があるということは至福感以外があるということですよね。しかもそれを体験する自分もいるわけですから、自分以外があるということでしょう。それは全くワンネスとは言えませんよね。

本当にワンネスであるならば、至福感も至福感以外も全くありはしないでしょう。
何一つ何もない世界。何もないも無い世界。無いも無い世界。それがワンネスです。

ワンネス(になった気になった)喜びも良いかもしれませんが、
そのワンネスになった時の自分を自己観察し、何が起こっているのかを
見てみたほうが良いでしょう。

何かを体験するということは、差があるから体験するわけです。
その体験する前の脳の状態と大きな差があればあるほど大きな体験をします。
至福体験をする人は、それ以前に至福ではない事を多く持っているから、至福体験が起こるわけです。

ですから、「常に幸せ」「ずっと愛にあふれている」ということはありえません。
「体験」そのものが「差」システムによるものだからです。
そのことをよく考え、「差」システムをしっかり自己を観察し、わかっていれば
そのような事は決して言わないはずですし、
システム内で行われている事に大きな意味付けなどしはしません。

至福体験と言いますが、それは単なる体験であって、ウンコした体験と何ら変わる所はありません。
そんな事にいちいち意味を付ける必要性が無いのです。

自分で意味をつけている事を理解していないと、「至福体験」がさもとてつもない素晴らしいものであることのように感じてしまうかもしれません。